SSRS で新規陽性者数の推移グラフを作ってみる【第1回】

SQL Server には、SSRS (SQL Server Reporting Services) という BI レポート作成を行うツールが同梱されています。 詳細は「SQL Server Reporting Services (SSRS) とは」から辿ればリファレンスまで辿れますが、それなりの量があって間違いなく気も遠くなりますので、これから何回かにわけてひとつのシナリオに沿ってグラフをひとつ完成させていきたいと思います。

尚、厳密には SSRS は、あくまでもレポートを管理するサービスであって、実際のレポート作成には レポートビルダーを使います。今回は、その SSRS をインストールしてサービスが利用できるようになるところまでを行います。

最終的に作りたいもの

前回の記事で紹介した厚生労働省のホームページには、ダウンロードしたオープンデータ(CSVファイル)を分析したサイトもあります。
 データからわかる-新型コロナウイルス感染症情報-
ここからダウンロードしたCSVファイルを使って上記サイトにある以下の「新規陽性者数の推移(日別)」のグラフを作ってみましょう。

厚生労働省オープンデータ分析サイト

SSRS のインストール

インストーラのダウンロードと起動

まず、SQL Server のインストーラを起動して「カスタム」インストールから、「インストール」→「SQL Server Reporting Services のインストール」を選択します。

SSRS インストール(1)

すると、、、あれれ?「SQL Server Reporting Services のインストール」に飛んじゃいました、、、

SSRS インストール(2)

昔は、SQL Server のインストール時に SSRS も一緒にインストールできたのですが、どうやら完全に別コンポーネントになってみたいです。というわけで、Download Microsoft SQL Server 2019 Reporting Services from Official Microsoft Download Center からダウンロードして SSRS のインストーラを起動します。
SQL Server を購入しているなら、そのプロダクトキーを開発者ライセンスで行う場合は以下のように「開発者」を選択します。

SSRS インストール(3)

ちなみに開発者ライセンスは以下のように説明があります。自分の検証用なら開発者ライセンスですね。

開発者は、SQL Server Developer Edition を使用して、 SQL Server上で動作するあらゆる種類のアプリケーションを開発できます。 このエディションには Enterprise Edition の機能がすべて含まれていますが、実稼動サーバーとして使用するのではなく、開発およびテスト システムとしての利用に対してライセンスが供与されます。 SQL Server Developer は、アプリケーションを作成し、テストするユーザーに適しています。

SQL Server のエディション

あとは特に迷うこともなく、そのまま進めると、とりあえずソフトウェアのインストールまで完了します。
そのままレポートサーバーの構成を行っていきます。

SSRS インストール(4)

レポートサーバーへの接続

最初にインストールしたレポートサーバーへ接続します。初めてならばインストール後に引き続き実施しているので、自身のマシンがレポートサーバーだと思います。複数インスタンスや、別マシンのレポートサーバーに対する構成変更もできるってことでしょうね。

SSRS インストール(5)

レポートサーバーデータベースの作成

まず、SSRS 管理用のデータベースを作成します。
「データベース」→「データベースの変更」を選択します。

SSRS インストール(6)

初めてなので「新しいレポートサーバーデータベースを作成する」を選択します。

SSRS インストール(7)

SSRS の管理情報はすべて SQL Server のデータベースに格納されます。ここでは、そのデータベースに関する設定を行います。まあ、検証用なのでぜんぶデフォルトで良いと思いますけどね。尚、管理情報を格納する SQL Server データベースを別サーバに作成したい場合は、ここでサーバー名を変更します。

SSRS インストール(8)

次にデータベース名を入力するのですが、これもデフォルトのままで良いです。

SSRS インストール(9)

続けると、データベースの作成を開始しますので「完了」ボタンを選択します。

SSRS インストール(10)

元の画面に戻るとレポートサーバは自動で再起動がかかっているようです。

SSRS インストール(11)

Web サービス URL の構成

次に「Web サービスURL」を構成します。Web サービスなので、これはプログラムから呼び出して利用するためのサイトです。デフォルトで良いので、そのまま「適用」ボタンを選択してください。

SSRS インストール(12)

成功すれば、URLの部分がアクティブ(ハイパーリンク)になりますので、 ここから Web サービスに接続できるかを確認してみます。あくまでも Web サービスなのでキレイな画面は表示されません。

SSRS インストール(13)

Web ポータル URL の構成

次に「Web ポータルURL」を構成します。こちらもデフォルトで良いのでそのまま適用します。

SSRS インストール(14)

こちらも、Web サービスの場合と同様に成功すれば、URLの部分がアクティブ(ハイパーリンク)になります。

SSRS インストール(15)

Web ポータル を開いて、以下のような画面が出れば成功です。次回以降で、この画面からレポートの定義等を作っていくことにします。

BISQLServer,SSRS

Posted by takmaru